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  • 法人税が上がれば給与が上がるし投資も増える話

     意外と気が付かない人が多いらしいのでメモ。

     バブルの時代、日本経済は好景気に沸き、とにかく人手不足だった。大学生は内定をもらうと企業から海外旅行をプレゼントされる。企業に入れば、大手の企業であれば場合によっては海外の大学院に企業の金で、企業から給与をもらいながら留学していた。

     なぜこんなに企業は気前が良かったのか。それは「法人税が高かったから。」かも?

    https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/082.pdf

     法人税とは、企業の「利益」にかかる。

     つまり、ある会社が下記のように活動したとする。

    人件費:500万円×10人=5,000万円

    仕入れ、加工費:5,000万円

     つまり、費用は10,000万円(1億円)で、物を作って売る。

    売り上げ:10,100万円

     すると、利益は100万円になる。この100万円に税金がかかる。昭和62年(1987年)なら、基本税率で42%、つまり42万円が法人税となる。今だと、23.2万円が法人税となる。

     バブルの頃だと、42万円も税金にもっていかれて、68万円しか残らない。この68万円のうち、法定準備金というので10%は会社に残さないといけないので、最大68万-約7万=60万円くらいが株主に渡す配当にすることができる。ちなみに、最大60万円なので、会社に残しておくこともできる。会社に残しておくもの(法定準備金も含めて)が内部留保と呼ばれるものとなる。はず(確か)。

     ここで、あなたが社長だとするとどうだろうか。42万円も持っていかれる。それなら、最初から「儲けない方がいい。」となるのではないだろうか。

     もし、例えば、人件費を少しいじる。

    人件費:510万円×10人=5,100万円

     すると、利益は0円となる。

     もし、この「10人」の中に、社長本人、または社長の家族が含まれていたとしたらどうだろうか。500万円が510万円になると、所得税が少し増えることになる。しかし、法人税と比べたらおそらく相当安くつく。そして、最初にあげたような「社員旅行」に使ってしまえばどうだろうか。仮に全額経費で落とせた場合、法人税がかかるはずだった100万円は全額税金がかからないことになる。

     ところかわって、2025年だと23.2%となる。すると、法人税は23.2万円、残るのは76.8万円となる。1987年の42万円の法人税と残りの68万と比べてどうであろうか。

    2025年 法人税:23万円/残り77万円

    1987年 法人税:42万円/残り68万円

     経営者としては、法人税の税率が高い方が、節税をしようという動機が大きくなる。

     単に労働者の利益になるだけではない。この100万円を給与ではなく、設備投資や研究開発に充てることもできる。そして、給与と同じく、法人税が高ければ高いほど、設備投資や研究開発に充てようという動機は高まるのである。